No.47-相続分のないことの証明書


 

Q 遺産分割協議時に相続分のないことの証明書が作成される場合がありますが、これは何のためにあるのですか?

 

 


 

A

<相続分のないことの証明書の意義>

⇒ 相続分のないことの証明書は、自己の相続分以上の特別受益を受けた場合に、自分には相続分がないことを証明する書面をいいます。

 

この書面を作成する目的は、相続放棄手続や遺産分割手続を経ないで、共同相続人の一人に相続財産を取得させるところにあります。

 

実務的には、この証明書を用いて、共同相続人の一人へ不動産の所有権移転登記が行われます。

 

 

<相続分のないことの証明書の効力>

⇒ 相続分のないことの証明書に記載された内容が事実に反すると知りながら署名・押印を行い、それが自己の相続分が全くないことを理解したものであるときは、改めて遺産分割協議をすることはできないものとされます。

 

例えば、実務上、生前贈与を受けた事実は無いのにもかかわらず、相続分のないことの証明書が使用されることがあるところ、後日、特別受益が無かったことを理由に、相続分のないことの証明書が無効であると主張しても認められないことになるわけです。

 

したがって、相続分のないことの証明書の使用は慎重になる必要があります。