No.56-特定の者に相続させない方法


 

Q 自分が死んだ後、仲の悪い相続人に自分の財産を相続させたくない場合、どのような方法をとればいいですか?

 

 


 

A

<相続人廃除の意義>

⇒ 特定の者に相続させたくなければ、相続人の廃除を行うことが考えられ、相続人の廃除とは、被相続人の請求により相続人の相続権を剥奪することをいいます。 廃除された相続人は、たとえ遺留分があっても、「相続人の廃除」の効力が生ずると、相続分は一切発生せず、被相続人が廃除の取消しをしない限り何も相続することはできません。

 

ただし、相続人の廃除は手続きを行えば必ず認められるわけではなく、廃除しようとする相続人が次のいずれかに該当する必要があり、被相続人の請求により、家庭裁判所が相続人の相続権を剥奪することができます。

(1)非相続人を虐待した場合

 

(2)非相続人に重大な侮辱をした場合

 

(3)著しい非行をした場合

 

 

<相続人廃除の手続>

⇒ 相続人の廃除を行う場合、次の2つがあります。

(1)家庭裁判所に対する相続人廃除の調停・審判を求める申立

これは、家庭裁判所に相続人廃除を求める調停・審判の申立を行い、家庭裁判所は申立を受け付けると、申立人から事情を聞くなどして調査を行い、調停が成立するか廃除を認める審判の確定により相続人廃除の効力が生じます。

 

(2)遺言による相続人廃除

相続人の廃除は財産を遺す者が生前に行うだけでなく、遺言によって行うこともでき、遺言で行うときには、遺言執行者が家庭裁判所に廃除請求を行うことになります。

 

なお、家庭裁判所で相続人の廃除が確定すると、10日以内にその旨を市町村役場に届け出る必要があります。