No.8-自筆証書遺言の有効と無効


 

Q これから公正証書遺言ではなく、自書して自筆証書遺言を作成しようと考えております。自筆証書遺言を作成する場合、せっかくの遺言を無効にしないためにも、どのような点に留意する必要がありますか?

 

 


 

A

<有効な自筆証書遺言と無効な自筆証書遺言>

⇒ 自筆証書遺言が有効と認められるには、①遺言書の全文、日付及び氏名を自書すること②押印することが必要です。

 

「全文の自書」

遺言書の全文を自書する必要があるため、手が震えるという理由で、他人が添え手をして遺言者の筆記を補助すると、無効になる恐れがあります。

 

「日付の自書」

日付を自書する必要があるため、日付印を用いてはいけないことになります。

 

「氏名の自書」ペンネームでもよいとする下級審判例もありますが、遺言執行の段階で面倒な事態が生じることも予想されますので、戸籍の同じように表記するのが望ましいです。

 

「押印」

認印でも無効になることはありませんが、遺言の法的有効性を高めるためにも、できるだけ実印が望ましいといえます。

 

 

<自筆証書遺言の加除訂正>

⇒ 自筆証書遺言の加除訂正は、民法968条2項の定める方法により行う必要があり、その方法で行わないと無効な自筆証書遺言となってしまいます。そのため、自筆証書遺言で書き損じた場合、破棄して新たに遺言書を書き直した方が確実といえます。