No.66-取引基本契約終了後の貸与品の返還


 

Q.

今回、当社(X社)は、新規の取引先(Y社)との間で電子部品の取引基本契約を締結することになり、Y社から金型の貸与を受けることを前提に契約交渉を始めました。価格、解除条件等の取引条件面で概ね合意できました。残りの交渉事項としては、貸与品の箇所だけとなりました。貸与品を返還する際の費用負担について、民法では、どのようになっていますか?

 

 


 

A.

取引基本契約に伴い買主から売主に対し、金型、器具、資料等が貸与されることがありますが、この貸与は、無償であれば「使用貸借」、有償であれば「賃貸借契約」に該当すると考えられます。

 

そして、貸与品の返還義務は、「使用貸借」であれ、「賃貸借契約」であれ、借主が負うものとされ、特約がない限り、借主の費用負担となります。