店員派遣契約書での注意点



店員の派遣

例えば、小売業者において商品宣伝、試食、実演販売等のマネキン業務を店頭で行うことを目的として、メーカーから従業員を派遣してもらう契約があったとします。

 

この場合、委託した小売業者は注文者、受託したメーカーは請負人ということになり、派遣される従業員は請負人の指揮命令に服することになります。

 

そのことから、労働基準法・民法による使用者としての責任は請負人が負担することになり、小売業者にマネキン業務に関する指揮命令権はないことになります。

 

もし、小売業者が店頭実演販売等に関してメーカーに要望を出したい場合には、現実に作業している請負人の従業員へ直接指揮命令を行うと、「偽装請負」とされる可能性が高いため、請負人側で責任者を任命してもらい、請負人側への要望等はその責任者を通じてなされる必要があります

 

したがって、店員派遣契約書においても、要望の提出先を責任者宛にする旨の条項を設ける必要があります。