肖像権使用許諾契約書の意義


【意義】

肖像権使用許諾契約書は、特定の目的のために他人の肖像を使用する場合にその肖像を使用する者が本人から使用許諾を受ける場合に用いられる契約書をいいます。

 

この契約は、肖像使用についての許諾を受けることにより、本人から肖像権、プライバシー権等の人格権を行使されないようにすることを目的にしています。

 

なお、実務では、肖像権の使用について、契約書で許諾を得る場合のみならず、同意書で許諾を得る場合があります。

 

 


【肖像使用の条件】

肖像を使用する場合の条件としては、概ね次に定める項目を基準に取り決めることが通例です。

 

(1)使用目的

(2)使用媒体

(3)使用方法

(4)使用地域

(5)使用期間

(6)使用者

 

 


【使用料】

肖像権使用許諾契約においては、肖像の使用料について、有償の場合又は無償の場合のいずれもが考えられます。

 

 


【肖像の不使用】

肖像の本人が自らの肖像が使用されると期待していたのにもかかわらず、その肖像が使用されない場合もあり得るため、肖像が使用されない場合もあることが肖像使用許諾契約書に規定されることがあります。

 

 


【人格権の不行使】

肖像権使用許諾契約書においては、その中で取り決められた範囲で肖像を使用している限り、その本人は、肖像を使用する者に対し、肖像権、プライバシー権等の人格権を行使して損害賠償請求することができない旨の条項が規定されます。