No.34-取引基本契約における買主による保証金の差入


 

Q.

継続的な性質を有する取引基本契約においては、買主の売買代金支払債務を遅滞した場合に備えて、買主から売主に対し、保証金が差し入れられることがありますが、この際、売主として注意しておくべき点はありますか?

 

 


 

A.

本件のように買主から売主に対し、保証金が差し入れられることにした場合、売主としては、取引基本契約の内容として、(1)契約締結時に保証金を受領できるようにし、(2)買主の債務不履行又は買主の売主に対する損害賠償債務があったときには、売主が保証金を任意充当できるようにしておくことが考えられます。

 

さらに、買主が本来の売買代金支払債務の履行を怠らないようにするため、(3)買主が売主に対して負担する債務と保証金との相殺を買主が主張することを禁ずることが考えられます。