雑感_No.3_通知義務の不履行と期限の利益喪失事由


【通知義務】

金銭消費貸借契約等において、債権回収を実行的なものにするため、債務者の名称、代表者、住所等に変更があったときは、債務者は、債権者に対し、その旨を書面等により通知しなければならないとされることがあります。

 

 

【問題点】

上記の通知義務を債務者が怠った場合でも、金銭消費貸借契約等に通知義務の懈怠を期限の利益喪失事由として規定していなければ、期限の利益を喪失させることができません。

 

債務者による上記の通知義務の懈怠は、債権者と債務者間の信頼関係を壊す行為といえ、債権者としては、期限の利益を喪失させ、債務者に対して一括弁済を求めたいと考えられます。

 

特に住所変更があったのにもかかわらず、債務者が債権者に対してその旨を通知しない場合、債務者が行方不明になるおそれがあり、債権者としては、看過できない事態といえます。

 

 

【改善策】

上記の問題点を解消するため、金銭消費貸借契約等に債務者による通知義務の懈怠を期限の利益喪失事由として規定することが考えられます。

 

ただし、実務では、債務者による通知義務の懈怠を期限の利益喪失事由として規定することは、そこまで多くはなく、代わりに「債権者の責めに帰すべき事由によらず、債務者の住所が不明になったとき。」を期限の利益喪失事由とすることの方が多いと考えられます。