No.58-住宅ローン付不動産と遺言書


 

Q 住宅ローンの付いた不動産を相続人の誰かに相続させ、その代わり、ローン債務の負担もその者に負わせることはできますか?

 

 


 

A

<住宅ローン債務と遺言書>

⇒ 例えば、遺言書を利用して、住宅ローンの付いた不動産を息子に相続させる代わりに、そのローン債務の負担も息子に負わせるといったことが行われます。

 

しかし、住宅ローン等の金銭債務は可分債権として扱われ、長男が支払わないため、金融機関が他の相続人へ支払いを請求することも可能です。

 

そこで、他の共同相続人が弁済した場合に備えて、遺言書に填補方法について、記載することが考えられます。

 

このように住宅ローン債務の分担について遺言書で定めていた場合、それは相続人間の内部求償関係で効力が生ずるものと考えられており、外部との関係においては、相続人は債務を分割して承継することになります。