離婚協議書解説_No.25_親権者指定の基準


 

Q.

離婚協議時に夫婦間の子の親権者を夫婦のどちらにするのかについて、合意できない場合、どのように対応する必要がありますか?

 

 


 

A.

離婚協議時に夫婦間の子の親権者を夫婦のどちらにするのかについて、合意できなければ、家庭裁判所の審判手続又は調停手続で解決を図ることになります。また、裁判離婚をする場合には、裁判所が職権で親権者を定めるか、又は裁判上の和解で定めることになります。

 

裁判所が親権者を指定する場合に用いる判断基準としては、次のものがあるとされます。

 

(1)母親の優先

⇒乳幼児の親権者を指定する場合には、特別の事情がない限り、母親を親権者として指定すべきという考え方です。

 

(2)現状の尊重

⇒現に監護している者を親権者として指定すべきという考え方です。

 

(3)子の意思の尊重

⇒親権者を指定する際には、子の意思を尊重すべきという考え方です。

 

(4)兄弟姉妹の不分離

⇒同一人により兄弟姉妹を監護すべきという考え方です。