No.6-下請法の適用がある場合の製造物供給契約と親事業者による材料指定


 

Q.

今回、当社X(下請法上の下請事業者)は、他社Y(下請法上の親事業者)との間で製造物供給契約を締結するため契約交渉をしていますが、そのYが、「Xが製造物を製作するに際し必要となる材料について、製造物の性能維持を図る等の目的がないにもかかわらず、Yの材料を有償で購入して欲しい。」と主張してきたため、契約内容について合意できていません。当社としては、どのように契約交渉していけばいいですか?

 

 


  

A.

本件のように下請法上の親事業者が下請法上の下請事業者に対し、製造委託等をしたときは、製造物の性能維持等の正当な理由がない限り、自己の指定する物を強制して購入させることは、下請法上できません。

 

そのため、「Xが製造物を製作するに際し、YからXに対し、有償で材料を供給をするものの、Xは、自己の判断でこれを同等の性能を有する別の材料を使用できる」旨の条項を設けるよう、Xは、Yに対し、契約交渉すべきといえます。